新海誠監督の「だれかのまなざし」の魅力とあらすじを紹介!


新海誠監督といえば、2016年に公開された「君の名は。」

誰も予想しなかった爆発的ヒットに、ちょっとした社会現象にもなったのは記憶に新しいですね。

新海ファンからするとここまで人気になったことは嬉しいやら悲しいやらという感じですがね。なんか遠い存在になってしまったような……。

それは全然良いんですけど、何よりいただけないのが「新海誠監督=君の名は。」というイメージが定着してしまっていること。

「新海誠監督が好きです」 と言えば、「あ〜、君の名はの監督ね笑」と言われる始末。

新海誠監督の手がけた名作は他にも沢山あるんですよ・・・!

その中でも、意外と知られておらず、話題にも出ないけれど、個人的に名作だと思う作品を紹介したいと思います。

それが『だれかのまなざし』 という作品です。

「だれかのまなざしのあらすじ

『だれかのまなざし』は野村不動産のイベントのために作られたショートムービーです。

2013年2月に野村不動産グループ「プラウドボックス感謝祭」で限定公開され、その後、2013年5月31日に公開された映画『言の葉の庭』と同時上映されました。

就職を機に一人暮らしを始めた社会人2年生の岡村アヤ、通称「あーちゃん」。
お母さんは医師の仕事で海外に赴任し、今はお父さんと猫のミーさんだけでプラウドに住­んでいる。

お父さんはひとり暮らしを始めたあーちゃんをいつも気かけているが、二人の間には微妙­な距離が。
そしてあーちゃんが幼い頃にやってきた猫のミーさんは、今ではすっかり歳老いて…­。

ある日の夜、仕事で疲れた体をベッドに横たえ、目を閉じるあーちゃん。
三人で過ごした楽しい日々、お母さんが海外に行く寂しさ、そして慰めてくれたミーさん­の姿。――次々と過去の思い出が頭の中をかけめぐる。

そんな中、一本の電話が……。

6分間という短い上映時間ですが、あらすじはしっかりとしています。

社会の荒波に揉まれ、心身ともに疲弊していくあーちゃんとお父さん。

心の距離も次第に離れていく中、二人の関係の修復に手を差し伸べるのは飼い猫のミーさんでした。

たった7分、されど皆が心を打たれるストーリー

この映像はたったの7分という時間にも関わらず、心を打たれ涙する人が多い映像です。

それもそのハズだよな〜というのが率直な感想です。(私も泣きました)

なぜなら、多くの人がアニメの中で描かれる人物たちと同じ経験をしているから。冒頭からキャラクターと自分を重ね合わせ、共感の嵐の中に引きずりこまれるわけです。

誰しもが経験した親との確執

「だれかのまなざし」は上映からすでに5年という歳月が立っていますが、未だに多くの方から共感を得ている作品です。

作品で描かれている「親子の距離感」は、誰しもが一度は経験したことがあるはずです。

父親のことをいつからか疎ましく思うようになったり、本当は感謝しているのに気持ちを正直に伝えられなかったり。でもそれは人が成長する中で仕方のない事で、親もそれを子供の成長のとして受け止めている。

新海誠監督が伝えたかったメッセージ

この作品を作るに当たってのエピソードを、深海誠監督は自身のホームページでこのように語っています。

課題としていただいた「未来」「家族の絆」という大きなテーマを、どのように短い時間で娯楽アニメーションの枠組みの中で語るかに腐心しました。そのためのキーとして本作で用いているのは、平野文さんによる「語り(ナレーション)」です。ナレーションを状況説明や心理描写に留めず、作品の構造そのものとして使うことを試みています。

6分という限られた時間の中でどのように登場人物の関係性や心理を視聴者に伝えるか、さすがの新海誠監督も苦戦したようですね。

演出の仕方や「猫」を中心的な存在として描くあたりに新海監督らしさを感じます。

「だれかのまなざしに」関しては新海誠監督自身多くを語ってはいませんが、筆者個人としては、
「大人になるにつれて人は変わっていってしまう。でも、親と子供の関係だけは変わらずに続いていく。何気ない生活が何よりも尊くて大切なもの」。そんなメッセージを感じました。

まとめ

新海誠監督の「だれかのまなざし」という映画についてまとめました。

短編の作品ではありますが、新海監督らしい繊細なアニメとストーリーが凝縮されています。

大人の方にこそぜひ見ていただきたい作品です。


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